ロボロフスキーハムスターは、手に乗せて遊ぶよりも、ケージの中で走り回る姿を眺めて楽しむ品種です。
体重は15〜30g前後と、1円玉にして15〜30枚ほどの重さしかありません。
小さな体で砂の上を駆け回り、ひまわりの種を両手で抱えてかじる姿は、見ているだけで時間を忘れるほどです。
その一方で、素早さと臆病さゆえに、触れ合いや脱走対策ではほかの品種と違う工夫が必要になります。
ロボロフスキーはどんなハムスターか
ロボロフスキーは、小型の「ドワーフハムスター」の仲間の中でも、さらに小さな品種です。

| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 体長 | 7〜10cm前後 |
| 体重 | 15〜30g前後 |
| 寿命 | 2〜3年前後(個体差あり) |
| よく見る毛色 | 背中が明るい砂色、お腹が白、目の上に白い眉のような模様 |
| 性格の傾向 | 臆病で警戒心が強く、動きがとても素早い |
| 値段の目安 | 1,000円台後半〜3,000円前後(店・時期・毛色で違う) |
ジャンガリアンよりひと回り小さく、大型のゴールデンと比べると体長は半分以下で、ペットのハムスター6種類の中でもいちばん小柄な部類です。
「世界最小級」と言われる理由
ロボロフスキーは、ペットとして流通しているハムスターの中で最も小さい部類に入るため、「世界最小級のハムスター」と紹介されることがあります。
もともとはモンゴルや中国北部などの乾燥した砂地に暮らす種類で、乾いた環境を好み、砂の上をよく走るのもその名残と考えられています。
毛色と値段
よく見かけるのは、明るい砂色の背中に白いお腹、目の上の白い模様があるノーマルな毛色です。
顔のまわりが白いタイプや全身が白っぽいタイプなど、珍しい毛色は流通が少なく、ノーマルより高めに付けられることがあります。
生体の値段は1,000円台後半〜3,000円前後が中心ですが、店・時期・毛色によって差があるので、あくまで目安として考えてください。
「観賞向き」と言われる性格を正直に
ロボロフスキーを迎える前に、いちばん知っておきたいのが性格の傾向です。

手に乗せて遊ぶのが難しい理由
ロボロフスキーは警戒心が強く臆病で、人の手が近づくとさっと物陰に隠れることがよくあります。
動きもとても素早いため、手のひらに乗せてもすぐに飛び降りたり、指のすき間から抜け出したりしやすい品種です。
体が小さいぶん、落ちたときのけがや、部屋の家具のすき間に逃げ込まれたときの捜索も大変になります。
噛むことはそれほど多くないと言われますが、触れ合いを目的に迎えると、思っていた関わり方とのずれを感じやすい品種です。
それでも楽しめるところ
ロボロフスキーの魅力は、活発に動き回る姿を毎日観察できることにあります。
回し車を全力で回す姿、床材を掘ってトンネルを作る姿、頬袋いっぱいに餌を詰め込む姿など、ケージの外から見ているだけで多くの表情があります。
時間をかければ、手から餌を受け取るくらいまで慣れてくれる個体もいます。
抱っこや手乗りを一番の楽しみにしているなら、大きくてゆったり動くゴールデンや、手のひらに収まるジャンガリアンも比べてみると、迎えたあとのイメージがずれにくくなります。
脱走を防ぐケージの整え方
ロボロフスキーでいちばん起こりやすいトラブルが脱走です。

体が小さいため、ほかの品種なら通れないすき間でも抜け出してしまうことがあります。
ワイヤーケージは網の間隔によってはすり抜けられることがあるため、ロボロフスキーでは水槽やプラスチックケース型など、側面にすき間のないタイプが選ばれることが多くあります。
ふたの合わせ目や通気口、コードを通す穴に、頭が入るすき間がないかを確かめます。
頭が通るすき間は体も通ると考えて、すき間はふさいでおきます。
巣箱や給水器などを壁際に置くと、それを足場にしてふたのあたりまで届くことがあります。
レイアウトを変えたときは、上に登れる足場ができていないかを見直します。
ケージを掃除するあいだは、ふたのできる別の容器に移しておきます。
掃除中のわずかな時間に、開いたところから逃げ出すことがよくあります。
万が一に備えて、ケージの近くの家具のすき間や、冷蔵庫の下などの入り込める場所を、普段から確認しておきます。
手に乗せたり、ケージの外に出したりするときは、床に座った低い位置で、まわりにすき間のない場所で行います。
立ったままや、テーブルの上で扱うのは避けます。
衣装ケースや水槽は、ふたを閉め切ると中に湿気と熱がこもりやすくなります。
水槽なら網ぶたをクリップで留める、衣装ケースなら高い位置の通気口に金網をはめ込むといったケージの選び方の工夫は、脱走を防ぎながら空気を通すためのもので、ロボロフスキーでは特に手間をかける価値があります。
回し車と砂場は「小型・走りやすさ」重視で
運動量の多いロボロフスキーは、回し車と砂場の使い方にも品種らしさが出ます。
回し車は小型でも直径15cm前後以上を目安に
体が小さいとはいえ、ロボロフスキーはよく走る品種です。

回し車の大きさは、小型品種向けの直径15cm前後以上がひとつの目安です。
ロボロフスキーで大きさ以上に気をつけたいのが、走る面の作りです。
足先がとても細いため、ジャンガリアンなら問題にならない程度の網目やはしご状のすき間にも、小さな足がはまってけがをすることがあります。
走る面がすき間なくふさがったプラスチック製などを選び、ケージ付属の回し車が網目タイプなら付け替えを考えます。
砂場があると、よく使う
乾燥した砂地で暮らしてきたロボロフスキーは、砂浴びをよくすると言われます。

ケージの中に砂浴び用の砂を入れた容器を置いておくと、体をこすりつけたり、掘ったりする姿が見られます。
トイレ用として売られている砂には、おしっこで固まるタイプが多くあります。
このタイプを砂浴びに使うと毛や目のまわりに付くことがあるので、砂浴び用とトイレ用の砂は、買い出しリストの段階で別々に書き出しておくと迷いません。
複数で飼える?という疑問
ロボロフスキーは「複数で飼いやすい品種」と紹介されることもあります。

たしかに、ほかの品種に比べると縄張り意識が穏やかで、仲のよいグループで暮らせる場合があると言われます。
ただし、すべての組み合わせでうまくいくわけではありません。
初めて飼うなら、1匹から始めるほうが様子を見守りやすくなります。
複数で飼う場合も、けんかが起きたときにすぐ分けられるよう、予備のケージを用意しておくと慌てずに済みます。
けがをしている、元気がないといった様子があれば、早めに受診先を決めて連れて行きます。
受診先を探すときは、病院のホームページの診療対象に「ハムスター」「小動物」「エキゾチックアニマル」の記載があるかを、まず確かめます。
ロボロフスキーが合う人・合いにくい人
性格と飼い方の特徴をふまえると、ロボロフスキーとの相性はかなりはっきり分かれます。

合いやすい人
・走り回る姿や、餌を運ぶしぐさを眺めるのが好き
・すき間のないケージづくりや、掃除の手順を丁寧にできる
・触れ合いは、相手が慣れてくれたらうれしい、くらいに考えられる
合いにくい人
・毎日手に乗せたり、なでたりして遊びたい
・ケージの外で一緒に遊ぶ時間を楽しみにしている
・小さな子どもが中心になってお世話をすることを考えている
夜、部屋の明かりを少し落としてから、ケージの前で小さな体が走り回るのを眺める時間を楽しめる人にとって、ロボロフスキーは毎日見ていて飽きない相手になります。




