ハムスターが1日に食べる餌の量は、体重の5〜10%ほどがよく挙げられる目安です。
体重40gのジャンガリアンなら、1日に2〜4gという計算になります。
数字にすると、思っていたよりずっと少ないと感じる人が多い量です。
この少ない量の中で、主食・野菜・おやつの割合をどう配分するかが、毎日の餌やりの中心になります。
餌は主食・野菜・おやつの3つに分けて考える
ハムスターの食事は、ペレットを主食にして、野菜を少し、おやつはごく少量という組み立てが基本です。

ハムスターは植物の種や草だけでなく、虫なども食べる雑食の動物です。
ただ、家で毎日あれこれ用意するのは難しいので、必要な栄養をまとめて取れるペレットが食事の土台になります。
| 区分 | 主な中身 | 与え方の目安 |
|---|---|---|
| 主食 | ハムスター用のペレット | 毎日、1日の量のほとんどをこれで |
| 野菜 | キャベツ・小松菜・にんじんなど | 毎日〜数日に1回、ひとかけら |
| おやつ | ひまわりの種・果物・乾燥野菜など | 1日の量の1割程度まで |
主食はペレット
ペレットは、穀物や植物性・動物性の原料を粉にして、粒の形に固めた総合栄養食です。
どの粒を食べても栄養の中身が同じなので、好きなものだけ選んで食べる「選り食い」が起こりにくいのが強みです。
種や乾燥野菜が混ざった混合フードもありますが、主食として選ぶなら、ペレットだけのものか、ペレットが中心のものが扱いやすくなります。
袋の成分表示では、粗たんぱく質16%前後・粗脂肪5%前後・粗繊維12%前後という目安から大きく外れていないかを見ておくと、主食選びで迷いにくくなります。
野菜は「水分の多い副食」として少し
野菜は、ペレットだけでは単調になりがちな食事に、食感の変化と水分を足してくれます。
ただし、野菜は水分が多いぶん、たくさん食べるとお腹がゆるくなることがあります。
小指の先くらいのひとかけらを、よく水を切ってから与えるくらいで十分です。
野菜を食べているからといって、給水器の水を減らしてよいわけではありません。
おやつは1日の量の1割まで
ひまわりの種やかぼちゃの種、果物、乾燥させた野菜などは、ハムスターが喜んで食べるおやつです。
おやつは脂肪や糖分が多いものが多く、主食より先にお腹がいっぱいになると、ペレットを食べ残す原因になります。
目安は、1日の餌の量の1割程度までです。
40gのジャンガリアンなら、おやつはひまわりの種で2〜3粒ほどでおしまい、という感覚です。
1日の量の目安は体重から計算する
体重の5〜10%という目安を品種ごとの体重に当てはめると、1日の餌の量はおおよそ次のようになります。

体重はペットとして飼われる大人のハムスターで一般に紹介されている目安で、同じ品種でも個体によって幅があります。
| 品種 | 大人の体重の目安 | 1日の餌の量の目安(体重の5〜10%) |
|---|---|---|
| ゴールデン・キンクマ | 85〜150g前後 | 約4〜15g |
| キャンベル | 30〜50g前後 | 約1.5〜5g |
| ジャンガリアン・チャイニーズ | 30〜45g前後 | 約1.5〜4.5g |
| ロボロフスキー | 15〜30g前後 | 約0.8〜3g |
同じゴールデンでも、85gの子と150gの子では、適した量が倍近く違ってきます。
品種名だけで量を決めるより、その子の体重から計算するほうが、実際に合った量に近づきます。
店の札に品種名がなく、どの行を見ればよいか迷うなら、6種類の体長と体重の比較と見比べると見当がつきます。
計算してみると、こうなる
体重40gのジャンガリアン:40g×5%=2g、40g×10%=4g。
→1日2〜4gのあいだから始める。
体重120gのゴールデン:120g×5%=6g、120g×10%=12g。
→1日6〜12gのあいだから始める。
始めは幅のまんなかあたりの量を入れてみて、食べ残しや体重の変わり方を見ながら増やしたり減らしたりします。
ペレットの袋に書かれた給与量の目安も、あわせて確かめておきます。
製品によって粒の大きさやカロリーが違うので、袋の表示と計算した量が大きく離れているときは、袋の表示を優先して、そこから調整するのが無難です。
グラムで量りにくいときの工夫
2〜4gといった少ない量は、毎日はかりに載せるのが面倒に感じるかもしれません。
その場合は、最初に1回だけ量って、いつも使うスプーンで何杯分になるかを覚えておくと、翌日からは杯数で入れられます。
もう一つの方法は、1週間分をまとめて量り、小分けの容器に入れておくやり方です。
たとえば1日3gなら21gを量って容器に入れておき、毎日7分の1ずつ使うと、量の感覚がつかみやすくなります。
ペレットは粒の大きさが製品ごとに違うので、「何粒」で覚えると、餌を替えたときにずれやすくなります。
量が合っているかは「残り方」と「体重」で確かめる
計算した量は、あくまで出発点です。

実際に合っているかどうかは、翌日の食べ残しと、体重の変わり方を見て判断します。
計算した幅のまんなかあたりの量を、夕方に餌入れへ入れます。
量を変えるのは、様子を見てからにします。
次の餌やりの前に、餌入れの中を確かめます。
毎回まったく残っていなければ少し足し、半分以上残っていれば少し減らします。
ハムスターは食べきれない分を巣に運んで貯めるので、餌入れが空でも、巣に大量に残っていることがあります。
掃除のついでに、巣材の下に貯まった量も見ておきます。
体重が少しずつ増え続ける、または減り続けるときは、餌の量を1割くらいずつ調整します。
一度に大きく変えないほうが、体への負担が少なくなります。
大人のハムスターなら、体重がほぼ横ばいで、餌入れが毎日ほどよく空になる量が、その子に合った量の目安です。
体重のちょっとした変化は、見た目ではほとんどわかりません。
1g単位で量れるキッチンスケール(ロボロフスキーのように小さな品種なら0.1g単位のもの)に、ふた付きの小さな容器を載せて量ると、ハムスターが逃げ出さずに済みます。
貯め込みで「足りない」と勘違いしやすい
ハムスターには、頬袋に餌を詰めて巣に運び、貯めておく習性があります。
餌入れがいつも空っぽだと、つい量を増やしたくなりますが、巣の中にたっぷり貯まっているだけということもあります。
野菜や果物など水分の多い食べ物は、巣に貯められると傷んだり、カビが生えたりすることがあります。
水分の多いものは、食べきれる量だけを与え、巣に運ばれていたら翌日までに取り除きます。
乾いたペレットや種は、巣に貯められていてもそのままで大丈夫です。
貯めた餌を全部取り上げてしまうと、ハムスターが落ち着かなくなることがあります。
傷みやすいものだけを取り除き、乾いた餌は少し残しておくくらいがちょうどよい加減です。
餌をあげる回数と時間帯
回数は、1日1回、夕方から夜にかけてが一般的です。

ハムスターは夜行性で、日が暮れるころから活発に動き始めるので、そのタイミングに合わせて餌を入れ替えます。
夕方に1回、入れ替える
夕方の餌やりでは、前日の残りを捨ててから、新しい餌を入れます。
古い餌の上に新しい餌を継ぎ足していくと、底のほうに湿気を吸った餌や、うんちが混ざった餌が残りやすくなります。
朝と夕方の2回に分けて与える飼い方もあり、その場合は1日の量を2回に割り振ります。
どちらの場合も、毎日だいたい同じ時間に与えると、ハムスターの生活のリズムが整いやすくなります。
餌と水を丸1日以上空にしない
体の小さいハムスターは、食べない時間が長く続くと体力が落ちやすい動物です。
出かける予定があるときも、帰るまでのあいだに餌入れと給水器が空になる時間を作らないようにします。
餌入れに入れた量が翌日の夕方まで持つか、出かける前に一度確かめておくと安心して家を空けられます。
2日以上家を空けるときは、家族や知人に餌と水の交換を頼むか、ペットシッターやペットホテルの利用を考えます。
餌入れと水の用意
同じ量の餌でも、入れる器や置き方によって、食べやすさや衛生状態が変わってきます。

餌入れは「中に入れない深さ」と重さで選ぶ
餌入れは、陶器のように重みがあって、ハムスターが乗っても傾かないものが向いています。
大きすぎる器は中に入って寝床にしたり、トイレにしたりすることがあるので、体がすっぽり入らないくらいの大きさが使いやすくなります。
ふちが少し高いものを選ぶと、ペレットが床材の中に散らばりにくくなります。
餌入れは、数日に1回はお湯で洗って、よく乾かしてから使います。
水は毎日入れ替える
給水器の水は、減っていなくても毎日入れ替えるのが基本です。
飲み口の先から水がきちんと出るか、指で軽く押して確かめます。
飲み口の玉が詰まって水が出なくなっていると、ハムスターは水を飲めないまま過ごすことになります。
給水器の水がまったく減らない日が続くときは、飲み口の詰まりと、ハムスターの体調の両方を疑ってみます。
量を見直したい時期
大人になって体重が落ち着くまでの時期や、年を取ってからは、同じ量のままだと合わなくなることがあります。

成長期・高齢期・食欲が急に変わったときは、体重の5〜10%という目安よりも、その子の体重と食べ方の変化を優先して量を決めます。
迎えたばかりの成長期
ペットショップで迎える子は、まだ成長の途中であることが多く、体重も増えていく時期です。
この時期は、食べきれる範囲で少し多めに入れて、体の成長を妨げないようにします。
迎えた直後は、お店で食べていた餌をそのまま続けると、新しい環境でも食べてくれやすくなります。
餌を替えたいときは、家に慣れてから、少しずつ混ぜて切り替えます。
年を取ってからの食事
ハムスターの寿命は2〜3年前後が目安で、1歳半〜2歳を過ぎるころから、食べる量が少しずつ減っていく子もいます。
歯や顎の力が落ちると、硬いペレットを食べにくくなることがあります。
その場合は、ペレットをぬるま湯で少しふやかしてやわらかくする方法や、やわらかいタイプのペレットに替える方法があります。
ふやかしたペレットは傷みやすいので、食べ残しはその日のうちに片づけます。
食べる量が急に変わったとき
いつもの量を急に食べなくなった、頬袋に餌を入れたまま出さない、体重が数日で目に見えて減ったといった変化は、餌の量の問題ではないことがあります。
歯が伸びすぎていたり、体のどこかに痛みがあったりすると、食べたくても食べられない場合があるからです。
丸1日ほとんど食べない、体重が急に落ちたといったときは、様子を見すぎずに動物病院へ相談してください。
受診のときは、ふだん与えている餌の種類と量、ここ数日の体重のメモを持って行くと、説明がしやすくなります。





